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2010年11月21日

11/21『ブレンダンとケルズの秘密』監督トム・ムーア氏舞台挨拶&インタビューを開催しました。

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本日上映された『ブレンダンとケルズの秘密』監督のトム・ムーア氏をお迎えしての舞台挨拶、及びディスカッションを開催しました。その内容をご紹介します。


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【舞台挨拶】

「アイルランドアニメに日本人が興味なくて、お客様がぜんぜんいなかったらどうしようかと思っていましたが、これだけたくさんのお客様が入っていただきうれしいです。

小さい頃から日本のアニメの大ファンだったので、その日本の人がアイルランドのアニメを見てどう思うかが気になっています。

ブックオブケルズにインスピレーションを受けて作りました。これは、アイルランドの国宝で中世からつたわっていて、美しい装飾がされた本当に美しい書です。」


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『ディスカッション』

Q:アイルランドのアニメーションスタジオの規模について教えてください。

A:長年に渡ってアイルランドにはアメリカのスタジオがあり、10年前にアメリカのスタジオを辞めて、5〜6ぐらいのちいさいけれど強力なアイルランドスタジオができました。長編のアニメとしてははじめてで、アイルランドの伝説に基づいた長編アニメは初めてということを誇りに思っています。

Q:ケルト文化の遺産をきっちりとアニメーションで押さえていたことに感動を覚えました。ケルトの伝説がオリジナルなのか親から伝え聞いた伝承なのかをお聞きしたいのですが。

A:これは私が作ったオリジナルです。たくさんの伝説を読み、そこに自分たちがクリエイトしたものを入れていきました。自由な形で物語を作ったということです。大事なことは、普遍性というものをストーリーに作っていくということで、ストーリーはオリジナルだけど伝統や真実性が感じられるものを作りたかったのです。

Q:最近劇場公開されるのははCG立体的なアニメーションが多いですが、本作は平面的です。そこにあえてねらいはあるのでしょうか。

A:手書きというスタイルにこだわっています。ケルズの書のスタイルを踏襲するように手書きしました。コンピューターを使ってもそのスタイルを守る使い方をしました。紙に書いたのをスキャニングして、それを使うという、両方を使っていきました。ケルズの書を書いた人たちは一番最初のフォトショップを使ってたのではないかと冗談を言っていたのですが(笑)

次回作を考え始めたときに、一番最初に資金ぐりがありますので、制作は来年ですが現在は資金集めをしています。制作的にはデザインやストーリーの準備をしています。本作も実際に制作にかかれるのに6年かかりました。次回作も夢を形にできるように準備しているところです。

次々と作品を作っていけないのはフラストレーションでもありますが、そういう時間があることで、頭の中で次回作が熟成していく貴重な時間です。少人数で準備をしながらどんどん次回作への構想や想いが豊かになっていきます。

Q:実際に作り初めてからはどれぐらいかかりましたか?ケルトの美術の他にインスパイアを受けたものはありますか?また、今後の活動拠点はどうされるおつもりですか?

制作には3年かかりました。リリースが2009年です。共同製作でアイルランド、ベルギー、フランス、ハンガリーやブラジル、総勢200人で制作の大きなプロジェクトでした。

ケルズの書自体が世界中のいろんなところからいろんな影響を受けているので、我々もアフガニスタンやモロッコのパターンなどを受けています。いろいろなアーティスト、たとえばクリムトとかバイキングのような強いタッチは木版画とか。長い制作時間の中で淘汰していっています。

お金はほしいです(笑)。アカデミー賞にノミネートされたのでロサンゼルスでいろんなミーティングを持ちましたが、一般的にいってアメリカのスタイルが私の作りたいものと違うので、デザインなどはアメリカでするかもしれませんが、長編制作はヨーロッパをベースにすると思います。


Q:監督が好きなアニメーションは何ですか?

A:私の一番大好きなのは「トトロ」です。だから日本でそう申し上げられてうれしいです。このあとジブリ美術館で関係の方と挨拶するので楽しみにしています。でもそのあたりで有り金を使ってしまいそうで心配です(笑)。


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満席のお客様を前に、安心した様子のトム・ムーア監督。作品への質問が次々と飛ぶディスカッション後のサイン会も大盛況。なんとサインだけでなく、本作のキャラクターを書いて下さっていたそうで、Twitterでもよろこびの声とサインの写真がつぶやかれており、熱気冷めやらんといった感じでした!

本作は23日に東京のシネマアンジェリカで大阪ヨーロッパ映画祭特別上映として2回上映されます。
トム・ムーア監督も来場予定。是非お越し下さい!
posted by oeff at 23:50| 来日ゲスト情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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